風邪の引き始めに葛根湯
- ゆう
- 2019年10月1日
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10月には入り気温もだいぶ落ち着いてきた今日この頃。寒暖の差がだいぶありますので体調を崩してはいませんか?そこで今回は去年12月のテーマであった風邪の時の漢方薬の続編として葛根湯にスポットを当てたいと思います。
「葛根湯」は「桂枝湯」という漢方薬に「葛根」と「麻黄」という成分を加えたものです。「桂枝湯」は軽い発汗作用により体の表面にある熱を外に追い出し、風邪の症状を改善していきます。この作用は「葛根湯」に比べるとマイルドで体力のない人によく使われる漢方です。それに対し「葛根湯」はこの「桂枝湯」に強い発汗作用を持つ「麻黄」でさらに強く体を温めて汗をかかせるのと同時に、体を冷やしながら血流量を増加させる「葛根」を加えることで体調を調えつつ体表にある熱を発散させるのです。これらは体表への作用のため風邪の初期段階には有効ですが、身体の奥に進行してしまった場合はその力を発揮できない、ということにもなります。
注意点としては、「麻黄」は、胃腸の弱い人、吐き気がある人や汗がすでに出ている人、循環器障害、排尿障害、甲状腺機能障害を持つ人には適さない、主成分のエフェドリンによる交感神経刺激作用のため、「発汗過多」や「不眠」などの自律神経系の副作用が発現することもあります。また、葛根湯の作用は身体を温めて発揮するものなので解熱鎮痛剤で熱を下げようとしてしまうと効果が落ちてしまうこともあります。
上記を踏まえ適切な利用をして風邪対策としましょう!
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